京芸ファイル210:2021年度入試へ 万全の直前対策を! ◆ 京都アートスクール

FILE 210 ・2021年度入試へ 万全の直前対策を!

1.直前講習の心得

目的意識を持った制作が大切

■直前講習とは、まさに「入試本番への対策を集大成する過程」です。そのため、あくまでも得点にこだわった制作が求められます。この「得点にこだわった制作」とは、「より高得点が取れる作品を制作する」ということです。そして、それを実践するための方法には、「点を上げることを目指す制作」と、「点を大きく落とさないことを目指す制作」の二つの方向があります。いずれも重要ですから、どちらの学習も必要なのはいうまでもありません。しかし、「どちらを優先するか」と問われれば、それは「点を大きく落とさないことを目指す制作」の方です。直前講習とは、これまでに蓄えてきたさまざまな力をまとめ上げ、入試本番で確実に点が取れるようにするための、重要な最終調整の時間なのです。

■直前講習での実技演習は、過去問題やその類題など、京芸入試とほぼ同じ内容の課題を同じ形式で制作する、「実戦対策」が中心となります。
最大5週間にわたる「実戦対策」の繰り返しの中で、入試本番に対する十分な「慣れ」を身につけておくことが、直前講習の重要課題の一つです。しかし、ただ「慣れる」だけでは不十分です。 毎回の制作とそれに対する講評を通して、確実にレベルアップしていく必要があります。そのために大切なのは、各自が目的意識を持って自覚的に制作活動を実践していくことです。

■直前講習での授業(実戦対策)に際しては、絶対に忘れてはならない二つの目的があります。

①課題制作を通して自分が成長する(レベルアップする)
毎回の課題制作を通して、自分がどのように成長していくのか(どのような問題点を改善し、何をレベルアップさせるのか)を、自分なりの明確な目標を持って制作し、講評会を通して、それが達成できているかどうかを確認します。
②課題に的確に対応し、高得点作品を完成させる(課題への対応力をつける)
問題を正しく受け止め、そこから完成作品と制作プロセスを構想し、それに基づいて効率的に作業することで、「高得点が得られる作品」「点を落とさない作品」を完成させます。 作品の完成度を上げることに徹底的にこだわります。

講評会の役割

京芸の実技試験の出題範囲は、描写・色彩・立体ともにかなり広範囲にわたります。出題傾向の幅が狭い場合は、類題の制作を繰り返す中で「自分の問題点を意識し、その修正やレベルアップを図る」ということだけに集中できるのですが、近年の京芸のように極端に出題の幅が広い場合には、「大きく傾向の異なる課題にも対応できる力」をつけなければなりません。そのためには、出題の可能性が低いと思われる課題への対策も必要になりますが、そういった課題への対策を期間の限られた直前講習の中で何度も繰り返すことは、現実的に考えて無理があります。したがって、1回1回の制作を大切にし、そこからさまざまな傾向を持つ課題への対応力を確実に学び取る姿勢が大切になってきます。しかし、1回の制作の中で複数の可能性を試すことは不可能です。そこで重要になってくるのが、作品完成後に行われる講評会です。講評会では生徒それぞれの完成作品が評価され、その評価のポイントや、作品傾向に対するさまざまなアドバイスが示されますから、貼り出された作品と、それに対する講師の解説を通して、他の生徒の「試行錯誤」や「成功と失敗」を自分のものにすることができます。講評会で自分の作品について反省することはもちろん大切ですが、他の生徒の作品から学ぶということも決して忘れないようにしてください。直前講習で学べることは、まだまだたくさんあるのです。

制作(講師による導入、前回の制作の反省点を踏まえて)

問題をしっかり読み込み、集中して制作する
○明確な目標を持って臨む(※①レベルアップ)
○新たな課題への対応方法を試行し、時間内に完成させる (※②課題への対応)
(目標を持つこと、計画を立てること、時間を効率的に使って作品の完成度にこだわること)

制作風景制作風景制作風景制作風景
講評

自分の作品を客観的に見る、講師の講評を聞く
他の生徒の作品を見る、それに対する講評を聞く
講師に質問する、友人の意見を聞く (講評はしっかりメモすること)
○到達度の確認、課題の発見(※①レベルアップ)
○今回の課題への対応について確認(※②課題への対応)
(一喜一憂するのではなく、冷静に分析すること)

講評風景講評風景講評風景講評風景
次回の制作
制作風景制作風景制作風景制作風景
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