2017年度 京芸入試速報

描写

■問題概要

「与えられた紙コップ50個を台紙の上に自由に配置し、鉛筆で描写しなさい。」

  • ・条件
  • 1.与えられた紙コップ50個全てを台紙上に配置すること。
  • 2.紙コップは切る、折る、つぶす等加工せずに描写すること。
  • 3.紙コップはビニール袋から取り出して使用すること。

■モチーフ


袋に入った状態

袋から出した状態

■問題のポイント

構成・構図(どのように紙コップを配置するか、どのように画面に入れるか)

近年、京芸描写では、3~5点程の異なるモチーフ設定の出題が多かったのですが、そのような出題と比べると、今回は、紙コップという同一のモチーフが大量(50個)に出題されるというやや傾向の異なる出題となりました。

比較的小さなモチーフが大量にある場合、構成のバリエーションが非常に多く、様々な構成の可能性があります。例えば、「空間を意識した構成」や、紙コップを重ねることにより「意味を意識した構成」などが考えられます。

モチーフ構成例
空間を意識した構成の例 意味を意識した構成の例

どのような構成の方法を選択したとしても、制限時間内で完成度の高い魅力的な作品を制作することが求められます。その場合、「受験生自らの画力判断」と「対象物の構成と配置による描画情報量の調整」が必要となります。そして、それこそが今年度入試問題の合否のポイントだといえるでしょう。

ハイトーンモチーフ

今回は、紙コップという同一モチーフのみがモチーフとして出題されました。京都市立芸術大学の描写で出題されやすいハイトーン(色が薄いまたは白い)モチーフのみの出題です。表現のポイントとしては、白く、色味の少ないモチーフであるため、白い画面の中で立体感を損なわずに描ききることが重要です。また、条件の中で紙コップを破ったり潰したりすることが禁止されていますので、 表情の弱いモチーフをいかに見せ場を意識して制作できるかがポイントです。

アスクでの参考課題と作例

■造形トレーニング(動画を使用した課題)描写 紙コップ

造形トレーーニング描写 作例1 造形トレーーニング描写 作例2

■同一のモチーフが多く与えられる課題

課題例 R5051
  • 2019年度京芸入試速報 「描写 鉛筆描写」
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