京芸ファイル214:2021年度 合格再現作品紹介 2 ◆ 京都アートスクール

FILE 214 ・2021年度 合格再現作品紹介 2

立体

■問題概要

与えられた白・黒・グレー・銀の厚紙を材料に、「陰影」
をテーマとして、下記の条件に基づいて立体表現しなさい。

  • ・条件 ※一部抜粋
  • 1.解答作品には解答用材料として、白・黒・グレー・銀の厚紙を使用しなさい。接着固定材料として木工用速乾接着剤、仮止め用紙粘着テープのみを使用しなさい。
  • 2.支給された解答用材料は全種類を必ず使用すること。ただし材料はすべて使いきらなくてもよい。
  • 3.解答作品は解答用台の上に設置すること。
  • 4.仮止め用紙粘着テープはすべて外すこと。
  • 5.解答作品は解答用台(35㎝×35㎝)をはみ出さず、また高さ35㎝からはみ出さないこと。
【支給されるもの】
 
解答用材料 :白・グレー・黒厚紙各2枚ずつ、銀厚紙1枚
解答用台 :茶色段ボール1枚(35cmX35cm)
移動用カバー :茶色段ボール箱1個、カバー固定用テープ2枚
制作支援用品 :灰色ボール紙1枚40cmX55cm(作業用)、上質紙3枚(アイデアスケッチ用)
接着材料 :木工用速乾接着剤1個、紙粘着テープ1巻
カラーカード1枚

■解答用材料

■合格再現作例

作例1 工芸科合格 Kさん (七条校/高卒生)

作者コメント
テーマと素材から2パターンをパッと思いつきましたが、時間や設置のこと等を色々と考えた結果、「テーマにちゃんと答えている」かつ「確実に時間内で作り終える」「絶対に倒れない」を優先し、安全な設置が可能な方を選びました。結果的に終了時間より少し余裕を持って作り終えることができましたが、面白みに欠けていたり、与えられた素材を活かせていなかったりと、色々不安な立体となりました。でも完成していなかったら意味がないので、安パイをとってよかったと思います。

作例2 工芸科合格 Lさん (七条校/現役生)

作者コメント
陰影とは、「立体物にひそむ陰と、地面など平面に落ちる影の2つである」という話を思い出して、それらの対比を表現しました。「影」のぼんやりと移り変わる色合いや形、それに比べて立体物に現れる真っ直ぐな辺や鋭利な形の「陰」。それぞれの特徴を模しましたが、私はまだ簡単な立体しか作れないため、肝心の「形の魅力」に欠ける作品になってしまったのが悔しかったです。

作例3 美術科合格 Mさん (七条校/現役生)

作者コメント
「陰影」というテーマに対して白・黒・灰・銀の紙が与えられたので、やるべきことが明瞭な問題だと感じました。まず考えたのが「光源の位置の設定」で、次に考えたのが「銀の紙の活かし方」です。銀の紙は、光の反射によって白色の紙より明るくなったり、黒色の紙に溶け込んだりします。その性質を活かし、光源の方から見ると白い印象に、その逆も然りという意識で制作しました。また、立体自体に角度をつけて、自然現象の影も解答の一部となるようにしました。

作例4 美術科合格 Nさん (七条校/現役生)

作者コメント
自分がすぐに作れる得意な形を持っておくといいです。無難な二次曲面の立体を作る時には、のりしろを三角にせず、切り込みを入れるだけでも作れると思います。

作例5 デザイン科合格 Oさん (七条校講習生/現役生)

作者コメント
素材が使ったことのあるものばかりだったし、以前作ったことがある形を応用することができたので、焦らずに落ち着いて制作することができた。銀色の紙は反射させると面白いと思い、反射する面を向かい合わせることで、内包空間が見せ場になるようにした。光源を白い紙で表し、そこからグレー→黒にかけて、上から地面へ『かげ』が濃くなっていく様子を表現した。





次回予告

今回の京芸ファイルをお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回は『夏期講習の意義』を5/17(月)に掲載する予定です。教室だけではなくオンラインでの対策も可能となっている講習会がどの様に進んでいくのか、昨年の合格者の例と共に紹介したいと思います。
次回もぜひ、お読み下さい。

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