京都市立芸術大学 デザイン

京都 京都教育大附属高等学校出身

 高2の秋という決して早くはない時期に、やっとこさ芸大志望の決意を固めた私は、アスクに入学しました。それまでは、「絵が好き」というだけで、鉛筆の削り方も、カルトンの存在も、ねりごむを使うんだということも、紙と紙をくっつける時にボンドを使うことも、本当に本当に何も知りませんでした。そのくせ、浪人もしたくないし、私大にも行きたくないと言う問題児な私に、先生方は一から丁寧にわかりやすく指導して下さいました。そのおかげで、基礎的な技術と知識を身につけ、やっと「お話にならない」レベルを抜け出したのもつかの間、春期講習で目にした浪人生のハイクオリティな作品群と、ぐんぐん伸びる現役の友人たちを前にして、焦る毎日が続きました。
 そんな私に一番効果があったのが、アスク名物「松竹梅講評」でした。自分の位置が一目でわかるシビアなこの講評形式は、悔しい思いも何度もしましたが、負けず嫌いな私には、周りに必死に喰らい付いていく活力の源になりました。また、素晴しい仲間に巡り会えたのもアスク生活でのいいところでした。みんな仲がよく、かつ製作中や講評のときは馴れ合いナシで、ライバルとしてお互いにとてもたくさんのものが得られました。浪人生に、色彩の技法や良い画材やデッサンのコツを教えてもらえたのも大きかったです。そしてなんといっても、先生方の熱い熱い熱い指導!!こんなに説明してもらって、何回も実演してもらって、それなのになんで私は上手くならないんだ!!と悔しくて申し訳なくて、泣きそうになったことも一度や二度では…!シビアでわかりやすい講評、現役生、浪人生のライバルであり仲間である良い関係、先生方の熱心な指導、この三つが私を合格へ導いてくれました。
 でも、いくら環境がよくても、受身な態度でいては伸びるものも伸びない。大切なのはハングリー精神だと思います。私が合格できたのは、先に述べた三つの他に、どの課題でも「テッペン獲るぜ!」ぐらいの意気込みでいたことが大きかったと思います。納得できないことやわからないことはガツガツ先生に聞いて、上手い浪人生の隣の席を狙って座りに行って盗めるものは盗み、講評はノートにとって、次は絶対に同じ失敗はしないぞ、という気持ちで(実際そんな上手いこといくわけないけど)授業に臨むことが大切です!これはもう絶対にそうです!最後の最後まで、周りから吸収しまくって試験に挑めば、きっといい結果が出ます!!
 最後になりましたが、先生方には感謝感謝です。本当にありがとうございました。